絹のちから

このお正月に兄が着た黒い結城のアンサンブルと
大島の角帯は数年まえにわたしが仕立てたものでした

大島紬は元々わたしたちのひいばあちゃんの着物だったもの

ひいばあちゃんの着物は津波に浸かって
ダメになったのが多かったようだけど
この大島は変色があったもののずっと遺してあったようで
いいとこ取りをして使えるものに仕立て直したのでした

姿かたちを変えつつ、布の寿命に終わりがくるまで
持ち主が変わっても使いつづけることがかなう
これも着物の魅力のひとつ

新しいものを仕立てるときも、
仕立て直しを前提に考えつくされているのです